そこには20の透明な容器が整然と並べられ、その中に水滴が自動的に滴り落ちるような装置になっていた。その中で何かが生きているのだ。
与えられた水分はどうやら乾燥を防ぐためのもので、培地の中で粘菌やボルボックスといったものの生命現象が一月の間繰り広げられた。
補食するもの、されるものの共存がうまく成り立てば、生体系として完成されるという実験的なその装置は、1つのコスモスをなしているようだ。